ジャンベという楽器を知ったのは、かれこれ24年前。
その頃私は、帯広にある環境造形の会社にお邪魔して
勉強をさせて頂いていました。
その会社が造成中の森の中で行われたイベントに参加した際に、
不思議な形をした楽器を大木の下で演奏している人がいました。
なんとも心地よい響きで、自分も打ってみたい。という衝動に駆られましたが、
その時は声をかける事が出来ませんでした。
あとで、その楽器が西アフリカルーツの「ジャンベ」という楽器だったという事を知りました。
しかし、その当時は、インターネットも普及していない時代。
そのジャンベがどこで入手できるのか。
入手したところで、どう演奏すればよいのか。
さっぱり分からないまま、自分の記憶から忘れ去っていた出来事でした。
若い頃の自分は「自分の押し売り」的な感覚で作品を制作していましたが、
年を経る中で人とのつながりやコミュニティ形成の重要さを知り、
これまでのような制作方法では意味を成さないと思い始め、
これからの自分が成すべき仕事は何か。
という模索を始めた頃、たまたま立ち寄った帯広で、
再び「ジャンベ」と出会う事になります。